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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/04/25 (Thu) 15:45
Posted by シスターM
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引き続きモモサキトモル様のHeaven's様から拝借した「風邪ひきで10のお題」から。
きっちりリサイクルだけはさせていただきます(苦笑)

3.冷たい手のひら

不安げに眉を潜める少女の手は、冷たい。


   *


案外気候の変化が激しい、この世界。
唐突に降り出した豪雨の中、俺は仲間と無事に帰還したのだが。
薄着の他2人は全く何ともなかったのに、俺だけが何故か、発熱。
「スコールって、案外ひ弱なんかなあ?」
「意外だよなあ、俺らよりよっぽどガタイいいのにさあ。あ、よし、チェック終わりー」
「本当っスね!ま、俺は一応鍛えてっけど」
(……五月蝿い……)
薬師にジョブチェンジして、俺の様子を見てくれているバッツはともかく。
『見舞い』と称して訪れ、雑談しているだけのジタンとティーダには、心の中で悪態。

その時、控え目なノック音。
「バッツ、どうかしら?スコールの診察は終わった?」
ティナの声が扉越しに届き、そうっと扉が開いて。
湯気の上がったお皿を載せたトレイを持って、静かに入って来た。
「あ、ティナ、お疲れ。ま、さほど高熱じゃないみたいだし、今日寝てりゃ治ると思うよ」
「そう、良かったわ。それなら3人とも、ウォーリアが呼んでたんだけど」
ティナの言葉に、バッツたち3人が顔を見合わせる。
「え、マジで?何だろな」
「あー、そういやポーションがそろそろ切れそうだから、手分けして探しに行くって言ってなかったっけ」
「とにかく早く行った方がいいっスね。んじゃスコール、お大事に!」
3人が慌しく退室して、室内には一気に静寂が戻り。
ひとりだけいたティナが静かに近寄って来て、俺の額にそっと触れた。

(!!)
「……熱いわ」
不安げに漏らしてから、ティナはそうっと手を外し、俺に顔を近づけて。
「スコール、少しでも食べられればと思って、スープ持って来たの。食べられそう?」
囁くような声と同時に漏れる吐息が、くすぐったく感じられて。
俺の頬が、一気に上気したことを自覚する。
そんな俺を見て、ティナは再び手を額に置き、眉を顰め。
「熱、高いんじゃないかしら……?大丈夫?お薬、いるかしら」
「………………いや、問題ない」
俺はゆっくりと上半身を起こし、深呼吸して。
「スープ、もらえるか」
「……ええ」
ティナの笑顔を導き出す事に、成功した。


   *


しかし、この後ティナが。
「手を使うのも億劫でしょ?」と、手ずから食べさせてくれるものだから。

俺は本当に、熱が上がった心地がした。

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シスターM
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女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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