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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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Posted by シスターM
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2011/11/07 (Mon) 17:15
Posted by シスターM
こんにちは。
今日は鍋の日だと聞いて、夕飯を速攻寄せ鍋と定めた残念な管理人です。
いつもこんな僻地へのご訪問、ありがとうございます。

さて、本日アップさせていただく拙作は、超限られた需要のパロネタです。
残念な兄は登場しませんが、溺愛されている妹とその彼氏がイチャコラです。
前作で、自分がうっかり書いてしまったネタのとおり、物語を進めていこうかと。
…書けるかなあ。

ちなみに、本当に書きたいと思っていたのは、明るい服を着たスコール(を妄想するための服の描写)。
ダメな大人で申し訳ないです。

テスト明けの土曜日、久し振りに約束をして。
駅前の広場で、ティナを待つ。

夜長のチャットより、昼間のデートの方がいい。

 

 『対決、その前に。』

 

(ちょっと早く来過ぎたか)
携帯画面の表示に拠れば、待ち合わせ時間の15分前。
一度辺りを見回すも、周囲に彼女らしき姿は見えず。
(久し振りだから、と浮かれているな、俺も)
口元が緩むのを自覚しつつも、これからの楽しい時間に思いを馳せる。
俺の彼女であるティナ=ブランフォードは、とにかく人気がある。
街を歩けばすれ違う男共の半数以上が振り返り、見蕩れる程の美貌を持ち。
しかも性格も良いとくれば、それはもう当然の事なのだが。
万が一、待ち合わせで彼女を待たせてしまっては、それはもう大変で。
身の程知らずのナンパ男共を、片っ端から追い払うのに、ひと苦労となる。
まあ、肝心のティナは、野郎共のナンパに全く反応しないので、まだましだが。
とにかく、彼女を1分でも待たせることなどないように、と。
待ち合わせの際は、確実に先に辿り着いておくのが、俺ルールだ。

今日はどこに行こうか、と思案していると。
「──スコール!」
何度耳にしても嬉しく感じる、鈴を転がすような声。
トレードマークのポニーテールを小刻みに揺らし、ティナが小走りにやって来た。
「おはようスコール、ごめんなさい、待たせちゃって」
威力満点の笑顔で俺に話しかけてくる美少女に、周囲が明らかに瞠目している。
多少の優越感を自覚しつつ、俺はちらりと腕時計を確認してから。
「待ったりなどしていないぞ。それに、待ち合わせにはまだ10分程ある」
焦る必要はない、と微笑みかけて、頬に軽く触れた。
するとティナはちょっとだけ頬を染め、笑みを深くして。
「だって、スコールに早く逢いたかったから」

何とも可愛らしい殺し文句に、俺の心臓が確実に、一瞬止まった。

 


まずは早めに昼にしよう、と、徒歩で目差すのは彼女が好きな店。
一度試しに入ってみたら大変そこが気に入ったらしく、月1程度は利用している。
「今月のランチがね、楽しみなの」
しっかりサイトもチェックしているらしく、ティナはうきうきしている様子で。
心なしか足取りも弾んでいるらしく、俺としても嬉しい限りだ。
そんなティナの今日の装いも、やっぱり可愛い。
裾にレースのついた黒のショート丈フレアコートは、歩みに連れて軽く揺れる。
下は華奢な足を包むショートブーツ、そしてタイツで覆われた美脚(が密かな目の保養)。
店についてコートを脱いだ中には、ショート丈のニットワンピース。
この間買ったばかりなの、と微笑む彼女に、似合う、とひと言だけ告げると。
頬を染めて、ありがとうスコール、とはにかみながら返してくれる様を見て。
すっかり表情が緩んでいるであろう自分を、自覚する。
そんな俺は、この間一緒に買物に行った友人のコーデ通りの服装だ。
ショート丈のダッフルは、よく見れば紺に黒のボーダー模様。
その下には滅多に着ないピンクのシャツと、ベージュのチノパン、そしてデッキシューズ。
黒ばっか着てんじゃねぇ!とどやされた結果の、この服装なのだが。
「スコール、今日はいつもと違うわね。ジタンのお見立てとか?」
首を傾げるティナに、頷くと。
「さすがジタンね、すごく似合ってるわ。素敵」
満面の笑みと手放しの賛辞を受け、表情筋が更に緩む、俺がいた。

ティナお目当てのランチプレートを堪能し、ドリンクで一息つくと。
「スコール、今日、大丈夫?」
先程までのふんわりした空気は霧散し、真剣な表情のティナがそこにいて。
俺の気分も、一気に引き締まる。
「ああ、問題ない。昨夜の討伐タイムも、ティナが教えてくれた数字以上だ」
「そう……」
ティナは、俺の言葉を聞いてから、頷いて。
それからこちらをじっと見つめ、軽く頭を下げた。
「本当にごめんなさい、スコール。セフィロス兄さんったら、無理を言って」
「……いや、問題ないさ」
心底申し訳なさげに眉を顰めるティナに、なるべく穏やかな調子で答えつつ。
俺は心の中で、絶対勝つぞ、と意を新たにした。

所謂ティナとの交際については、校内ではバレバレだったものの。
彼女の家族には、今までティナが明言していなかったそうで。
その原因が、あまりに彼女を溺愛し過ぎる彼女の長兄だという事は、知っていたが。
(まさか、交際の承諾条件が、ソロでのタイムアタックになるとは……)
妹の溺愛方向が、完全に間違っているのではないだろうか、と。
彼女を通じて聞かされた条件に、正直眩暈を覚えたのは事実。
(しかしそれならば、勝つために特訓すれば良いだけのこと)
気持ちを切り替え、友人らの協力を得て、幾度となく同じモンスターばかり狩って。
ターゲットの癖を完全に掴み、より短いタイムで狩れる武器を厳選した。
傍目から見れば単なるゲーム中毒かもしれないが、こっちは真剣そのもので。
彼女の長兄をよく知る友人らも、快く協力を申し出てくれていた。
何より、最も味方となってくれたのは、彼女の次兄。
「スコール、すまない。うちの残念な兄が迷惑をかける」
心からの溜息とともに謝罪を述べた彼女の次兄も、相当なシスコンではあるが。
彼は以前からティナと自分との交際を承知し、家族に黙秘してくれていたそうで。
頑張れよ、と背を押してくれた、有り難い存在だった。

「ティナ」
「なあに?」
「今日は、頑張る」
短い言葉で決意を述べると、彼女は一瞬固まってから、頷いて。
「応援してる」
迷いない瞳をまっすぐ俺に向けて、言ってくれた。
俺は頷くことで、彼女へ応えた。
「ところで、セフィロスさんのご帰宅は、いつ頃だ」
「あ、えーとね、3時頃って言ってたわ」
不意の俺の質問に、ティナは携帯のスケジュール画面を確認しつつ答えてくれて。
ならば、と俺は立ち上がる。
「手土産のひとつもいるだろう。そろそろ行くか」
「ええ」
俺に続いて立ち上がったティナは、伝票に手を伸ばしかけたので、それを制して。
今日は俺がおごる、と言えば、ティナは不満げに口を尖らせた。
「バイト代が入って間もないから、全く問題ない。たまにはいいだろう?」
「でも、基本は割り勘にしてるでしょう?」
「今日はそうしたい気分なんだ。せっかくティナの可愛い姿も見られたし、な」
「まあ!」
にやりと笑ってひと言言えば、ティナは顔を赤らめて口篭ってしまって。
俺はさり気なく肩を引き寄せつつ、出口へと促した。

 

   *

 

真剣勝負の前に、少しだけ。
穏やかなひと時を、君と一緒に。

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女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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