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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/04/27 (Sat) 10:41
Posted by シスターM
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こんばんは、管理人です。
すっかり更新が超スローペースの拙宅へ、ご訪問ありがとうございます。

空飛ぶ青い何か。様から拝借した「空と青で33のお題」、今日使わせているお題を無理矢理『キスの日』的にしようとして…見事失敗です(爆)。申し訳ありません。
しばらくティナ受文を修行せねばいけないようですね。

25 可能性は空前の灯火


いつか必ず終わる、夢の中。
私は貴方に恋をして、貴方は私に恋をした。


   *


満天の星の下、手近な倒木へ腰かけて。
ひとり、思考を巡らせる。
(……旅の終わりが、近づいてる)
異なる場所から呼ばれた人々が集まる、戦いの世界。
幾度も繰り返される争いの中、それでも終焉の糸口を掴んで。
今度こそ、近づく、終わり。
(この戦いが終わったら、きっと、)
それは諦めにも似た、確信めいた予感。
心通わせた仲間たちとの、別れ。
……あのひととの、別れ。

「何をしてる?」
背後に届いた声に、振り返る。
自分を見つめる神秘の青と、視線が合う。
「クラウド」
「何度も言ったが、単独行動は避けろ、ティナ」
不測の事態が起こったら大変だろう、と言い添えて。
彼は、私の隣へ腰を下ろした。
「星でも見ていたか」
「ええ」
静かな問いかけに、偽りの答え。
綺麗な夜空に視線を送っていたかもしれないけれど、思考の海へ沈んでいたから。
目を向けていたけれど、何も見ていないのと変わらない。

ふわり、風が吹いた。
風に遊ばれて靡髪に視界を覆われ、思わず目を閉じる。
(え、)
隙を突かれたのか、引き寄せられる肩。
背中に回されたのは、隣に腰掛けていたひとの腕。
視界には、大剣を軽々と扱う戦士である彼の逞しい肩。
感じるのは、自分よりも高い体温の、ぬくもり。
「冷え切っている」
「平気よ」
「馬鹿を言うな」
私の体を両腕に容易く閉じ込め、腕に力を込める。
互いの衣服越しに感じ取れる、体温と鼓動。
「本当に大丈夫なのよ、クラウド」
「……」
「でも、貴方は優しいわね」
無言の彼へ、私はそっと体重をかけて。
「貴方の優しい心が、よくわかる」
ありがとう、と付け足して、目を閉じる。

(覚えておきたい、)
この温もりも優しさも、私と彼とが同時に存在している、この場所でしか感じ取れない。
戦いが終われば、それぞれ皆が元の場所へと戻るだろうから。
彼が優しさを伝えてくれる度、これが最後かもしれない、と己に言い聞かせ。
私は全身で、彼が伝えるものを、受け取る。
「……ティナ」
穏やかな声が、私の鼓膜を震わせたから、目を開けると。
至近距離に、青い瞳が私を映して。
「クラウ、」
最後まで名を紡ぐ前に、彼の薄い唇が、私のそれを優しく塞いだ。


   *


私が、初めて得た恋は。
最初から終わりが見える、それでも幸せな、恋でした。
次につながる可能性なんて、全くなくとも。
誰よりも幸せな、恋でした。

そして静かに、終わりました。


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シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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