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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/04/20 (Sat) 21:53
Posted by シスターM
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こんばんは、管理人でございます。

まずはお詫び。
先月実施していた現代パラレルアンケート三位となった、この9×6設定。
「続編」だったはずなのに…話の時間軸戻りましたよ<ええー
本来ボツ扱いにしていた設定を書こう!と思い立ってみたのが、全ての失敗でございました(涙)
更に9×6的な絡みが、一箇所もナイ!マジでないっ!
……ただもう、お詫びしか申し上げようがありません……。

ということで、このお話、もうひとつ書かせていただきますね。
絶対に今度はアフターを是非!と自分を追い込んでみます。


と、いうことで。
本作は現代パラレル設定に基づいているため、苦手なお客様は、くれぐれも閲覧をご遠慮くださいませ。


見つけたものは。
何より綺麗な、宝物。

 

『麗しのレディーと、俺。~発見~』

 

今俺たちが滞在しているパラメキアは、ヨーロッパ中部に位置する小国。
上質なワインや乳製品を生産できる土地の肥沃さと、緑豊かな景色を堪能できる観光で
成り立つ、所謂平和な国、だ。
表面上は立憲君主、ただし国家の要職は王族が占める事実上の専制君主的な側面はある
ものの、外部と争う事もせず、中立を保っているらしい。
だが、どんな国にも不心得者ってのは、いるモンだよなあ、と。
ノートPCのモニターを眺めて口にしたのは、俺の仲間のひとりバッツ=クラウザー。
童顔な25歳は、とかく根が能天気というかお気楽で、仕事とオフでは態度が別人。
今はオフだから、ネトサで阿呆な情報拾って馬鹿笑い、ってのがお約束なんだけど。
珍しく眉間に皺寄せて、さっきの台詞を吐いたりするもんだから。
俺、ジタン=トライバルだって、そりゃあ気になるから、バッツの隣へ腰掛けた。
「何だよバッツ、お前がそんな台詞吐くのって、珍しいじゃん」
「そっか?ま、いいけど。とにかくジタン、これちょい見てみ?」
奴のモニターに移し出されたのは、金ぴか衣装にけばい化粧の野郎の顔。
元はイケメン系っぽいのにどこのオネエ系だお前!と突っ込みたくなるような、悪趣味
な奴。
「この国の宰相。マティウスっていう現国王の甥」
んで、こいつの事ちょろっと調べてたんだけどさ、超ひでぇの、ホラ!と。
バッツのキー操作で画面が切り替わり、男のデータがずらりと並べたてられる。
「………うわー、こりゃマジで酷いな」
「だろ?」
クローズアップされたのは、派手かつ下品な遊びの遍歴。
下は10代の乙女から、上は年齢不詳の妖艶な女性まで、更には同性までも餌食として。
裏の世界で『人喰いマティウス』なんていう、嫌なあだ名までついている。
「やだねー、権力と財力にモノ言わせて無理強いなんて」
「ホントだよな!レディーは優しく労わって、心を解きほぐしてあげないと」


傍から見ればくだらないことこの上ない、俺たちの遣り取りは。
「ジタン、バッツ、いい加減にしておけ」
地を這うような低い声に、終了宣言を告げられた。
「何だよスコール、いいじゃんか」
「そうそう、何?それともスコールも、話に加わりたいとか?」
「……拒否する」
取り付く島もない答えを言うのは、もうひとりの仲間スコール=レオンハート。
俺と同い年の21歳なのに、一番の年長者に見えてしまう、可哀想な奴である。
根が素直で正直、案外熱い奴でもあり、俺やバッツとは何だかんだと気は合うが。
「ところでジタン、めぼしい獲物はあったのか」
不意にスコールが発した言葉に、俺は肩を竦めた。
「うんにゃ。何ていうかなー、この俺の心の琴線にぴーん、と触れるような極上のお宝っての?そういうのがなくってさー」
「ジタンの直感次第だもんなぁ、『タンタラス』の犯行って。ま、幸いここは気候も良くて飯も美味いから、腰落ち着けてじっくり探せって事だろ」
俺の言葉を聞いて、バッツがからりと笑い、スコールはこめかみを手で押さえる。
「……一箇所にじっくり腰を落ち着ける怪盗など、どこにいる……」
唸るような調子の声は、呆れと怒りを含んでいた。
そう、俺たち3人のもうひとつの顔が『怪盗タンタラス』、要はドロボウ。
俺・ジタンがリーダー、バッツとスコールはそれぞれ特技を生かしたサポートを担当。
そんな俺たちのモットーは、「誰も傷つけない」。
欲しいもののために人殺しまでするなんてのは、ナンセンス以外の何ものでもない。
だから俺たちは知略の限りを尽くし、狙った獲物をいただくのだ。
……で、いただいた獲物は売って生活資金にしてる。
どんな手立てを使っても芸術品を集めたいっていう、裏のマーケットに集う輩がわんさかいるから、俺らも喰いっぱぐれはない。
道徳的には全く正しい事はしてないが、俺たちはそれなりにこの稼業を楽しんでて。
「まあ一応、今回はバカンスが目的でここに来たんだし、慌ててモノ探しする必要もないんじゃね?」
あっけらかんとバッツが言い放ち、へらりと笑う。
「どうせまともに食うだけだったら、半年は生活困らないし、マーケットから依頼された品物だってないからなー」
「……お前はすぐに、さぼって遊ぼうとするな……」
「スコールが真面目過ぎなだけだっての!ホラ、また眉間の皺深くなってるぜ」
溜息を零すスコールの眉間をつん、と突っついている様は、妙に可愛げがあって。
そんな仕草にどう対応してよいかわからず、沈黙を保つスコールの初心さ加減がまた可愛い。
(……どこの馬鹿っプルかねぇ、こいつら)
俺はひっそりと考えてから、よっと弾みをつけて立ち上がった。
「どこへ行く?」
スコールが訊ねるのに、笑顔で答えた。
「ちょーっとマティウスとかって男の屋敷、下見しに。めぼしいモノがあっかもしんないじゃん」

 

   

 

車を駆って辿り着いた、郊外のご立派なお屋敷。
(はー……。何ていうか、超悪趣味、って感じ?)
要塞みたいな外観だけじゃなく、それを豪奢に見せかけようと無駄な努力をした結果だろう、屋敷は大変にグロテスクで。
しかも、中の警備もそれなりに厳重らしく、おいそれと近寄れなさげな雰囲気。
(でも、入っちゃうもんねー、っと)
俺は服の隠しポケットをごそごそ探り、赤外線センサー探知用シールドなんぞをちょいと装備。
外部侵入者探知用、もしくは撃退用のセンサーが、ゴールネットのように張り巡らされた外壁には、一瞬隙がないように見えた、が。
(……お、穴場発見!)
真新しい塗装が施された区画に、センサーの穴を発見。
手抜き工事によってもたらされたであろう幸運に感謝しつつ、壁を丸く繰り抜いて。
器用に身を滑らせると、屋敷の敷地内へ足を踏み入れた。
入った先は、裏庭のようで、多少荒れた雰囲気。
(こりゃ見回りも手薄みたいだな、好都合じゃん、っと……ん?)
気配に注意しながら庭を進んでいくと、視界に入って来たのはどうやら、屋敷の離れ。
本邸のけばけばしい雰囲気とは打って変わって、こちらはいかにもうら寂れた空気。
空家かな?なんて予想しつつ、更に歩みを進めて行って。
大きな窓の近く、愁い顔で外を眺めていた少女を見つけ、言葉を失う。
白磁の肌に、光加減で色を変える不思議な金髪、アメシストの瞳、薔薇色の唇。
硝子越しにでも見て取れる端整な顔立ちは、なかなかお目にかかれるもんじゃなく。
超一級品の、文字通り絶世の美少女で。
(………………欲しいな、あの子)
どくん、どくんと興奮によって高鳴る胸を自覚しつつ、舌なめずり。
さながら獲物を狙う肉食獣のようだ、とスコールにいつも突っ込まれる顔の俺。


───獲物は、決まった。


「決めてきた」
帰宅した俺の言葉に、スコールとバッツは顔を見合わせ、にやりと笑う。
「どんなお宝にしたんだ?今回は」
バッツの質問に、俺は隠し撮りした写真を示す。
すると2人は一瞬だけ目を見開いてから、こちらに視線を移して。
「……ずいぶんと厄介なものに目をつけたな」
「ま、綺麗なのは認めるけどな。どーすんの?この子」
バッツが指し示す先には、未だ名も知らない美少女の、愁い顔があって。
俺は当然されるであろうと予測していた質問に、とびっきりの笑顔で答えた。


「決まってんだろ、今までで最高のお宝だ。ずっと俺のもんにするさ」

 

    *

 

今しばし、お待ちを。
最高級の宝石よりも麗しき、名も知らぬレディー。

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シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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