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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/04/26 (Fri) 17:25
Posted by シスターM
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空飛ぶ青い何か。様から拝借した「空と青で33のお題」、ここでやっとこ10作目でございます。
素敵お題を消化するスピードが物凄くとろいのは、どうぞご容赦いただきたいです。

今週はあと1作アップできるかなあ?と思っていますが。
週末外出しますし、金曜日は我が家の小僧(小6)が卒業式とかそんなんで。
昨年の転居手続き云々はないにしろ、地味に忙しいところです。
お楽しみにしてくださってるお客様がおられたら、誠に申し訳ございません。

10 青く蘇る星


きっと、戻るの、と。
少女が、笑う。


   *


「私のいた世界は、壊された」
透明な、悲しげな瞳で、少女は語る。
「壊す事しか覚えていない、可哀想なひとに」
「可哀想、な?」
首を傾げた俺に、頷いて。
「だってあのひとは、覚えていないのよ」

「世界が綺麗なことも、人が何かを作り出せることも」
少女は指折り数えながら、歌うように言葉を紡ぐ。
「強い力だけを求めた、愚かなひとが、彼を壊してしまったの」
「力を求めるために、か」
「ええ」
そこまで言って、少女はゆっくり目を伏せて。
「彼は恐らく、もうひとりの、わたし」
小さな声で、はっきりと、告げる。

「!?」
「本当の事よ」
驚きで息を飲む俺に、少女は悲しげに微笑んで。
「私が心を取り戻す機会を、得られなかったままであれば」
きっと今も人形のまま、と呟いて。
長い睫毛が、ふるりと揺れる。
無意識にだろうか、握った白くて小さい手が、震えて。
俺は無骨な自分の手を伸ばし、その華奢な拳を包む。

「?」
「大丈夫だ」
俺は何とか、少女に笑顔を見せて欲しくて。
「あんたはちゃんと、ここにいるから」
「………………うん」
ゆっくりと俺に、潤む瞳を向けて。
少女は、ありがとう、と囁いた。


   *


あんたはちゃんと、心も笑顔も取り戻した。

だから、あんたがいた、世界だって。
必ず、生を取り戻す。

きっと、必ず。


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プロフィール
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シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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