◆指輪（８×６的 ８視点）

拍手お礼リサイクル、その８。
アクセサリーなら、絶対彼がいいと勝手に妄想しています。

『指輪』

魔を祓う、というならば。

　　　＊

「……ティナ」
「スコール。どうしたの？」
少女のような無邪気な笑顔は、いつも俺の癒し。
俺は無言で白く華奢な手を取り、持って来たものを掌に置く。
「これを、あんたに」
「……まあ！」
目を丸くした彼女の視線の先には、銀製のリング。
「スコール、これ」
「ティナ」
嵌めたばかりの薬指へキスを贈って、俺は告げた。
「俺と結婚してくれ。これは、そのための証だ」
「スコール……」


涙を浮かべ、嬉しいと言ってくれた少女の頬にもキスを贈って。
華奢な身体を抱き締めながら、俺は幸福を味わっていた。
 

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◆教会（７×６的 ７視点）

拍手お礼リサイクル文、ですが。
「６月の花嫁」だった筈なのに、ここで大きく崩しましたね（爆）。

『教会』

この場所は、特別だから。

　　　＊

スラム街の、教会。
荒れ果てているその場所は、人が見れば、ただの廃墟でしかなくて。
でも、彼女は。
「……不思議な場所ね。強くて清らかな力を、感じるわ」
何も打ち明けていないのに、感覚だけで掴み取ったのだろう。
静かに目を閉じ、佇む。

後姿の華奢さ加減は、失った彼女にも似て。
でも、確かにティナは今ここにいるから。
「ティナ」
俺はその背を抱き締めて、耳元へ囁く。
「この場所で、告げたかった。あんたに、誓いたかった」
「クラウド？」

「結婚しよう」
 

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◆ファースト・バイト（冒険者×少女的 少女視点）

拍手お礼リサイクルですが、幸せ挙式の真っ最中（笑）
こんな感じに幸せになってもらえると、嬉しいなあ、とぼそりと呟きます。

『ファースト・バイト』

幸せな、瞬間。

　　　＊

まだ世界は復興中で、贅沢なんて考えてなくて。
でも「せっかくなんだから、ちゃんとしよう！」とロックが言ってくれて。
セッツァーが「他ならぬあんたらの事だからな、特別にＯＫだ」って請け負ってくれて。
仲間たちやモブリズの皆を交えた、ファルコン号での結婚式。
衣装はエドガーが手配してくれて、小道具はセリスが見立ててくれて。
ブライスメイドはリルム、フラワーガールは子供たちが担当。
神父様の代わりに、カイエンが誓いを読み上げてくれて。
これ以上はない程、祝福を受けた。

「さーて、ケーキカットだ！」
進行役を務めてくれたマッシュの声で、昨日自分で作ったケーキが登場。
カットを終えたケーキをお互いに、フォークで一口分取って。
「せーの」で、お互いの口へ。
ロックは口元にクリームをつけたまま、満面の笑顔。
「美味い！やっぱりティナのケーキは最高だよな」なんて。
幸せで、私は涙が零れそうで。
でも、心から笑顔になれた。

ありがとう。
私がこの世界で、生きる事ができた奇跡に、ありがとう。

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◆ウェディングドレス（５×６的 ５視点）

拍手お礼リサイクル、その５ですが、現代パラレル仕様ですね（汗）
最近すぐ現代パラレルに逃げそうになる、変な傾向があるので、注意せねば。
苦手な方は、閲覧をご遠慮くださいませ。

『ウェディングドレス』　

堅苦しいものだ、なんて決め付けていたけれど。

　　　　＊

「とても良くお似合いですよ！これなら旦那様もご納得でしょう」
ブライダルショップの店員に手を引かれ、試着したドレス姿で、ティナが登場。
（うわっ……！）
俺は当然のように、石化。
「あの……バッツ、どう、かな」
頬を微かに赤らめつつ、俺の反応を伺うティナの、上目遣いは超反則。
純白のＡラインのドレスは、パニエでボリュームを増して、ふんわりと彼女の身体を覆い。
裾まで施された細やかな刺繍とラインストーンが、清楚な魅力を引き立てていて。

「……俺、マジで倒れそう」
「え？」
「こんな綺麗な嫁さん貰えるなんて、夢じゃないかと」
すっかり火照ってしまった頬を自覚しつつも、正直に感想を言うと。
ティナまで照れて俯いてしまい、店員が笑みを零す。
「本当に、お似合いのご夫婦ですわね」
「え、いや、その……ありがとう、ございます」
しどろもどろで答える俺に、また店員が笑みを深めて。
ティナは、卒倒しそうな程に真っ赤になっていた。

 

こうなれば、俺だって。
堅苦しいモーニングでも何でも、ちゃんと着てやるつもり。

だって、ティナの最高の姿、一番近くで見たいもんな。
 

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◆サムシングフォー（４×６的 ４視点）

拍手お礼リサイクル、その４です。
この御題はセシルしかいないでしょう（笑）＜思い込み
実際にサムシングブルーの青いリボンは、花嫁の下着に結んでおくことが多いそうで。
２次会などで人前でそれを花婿が解くというイベントも、あるらしいですね。
…１８禁にできそうな世界ですが…。

セシル相手なら大丈夫そうです♪＜え

『サムシングフォー』

 

しあわせになれますように、と。
祈りの言葉を、託して。

　　　＊

城で代々使われている、総レースで作られた花嫁のヴェール。
彼女のために誂えた、ロング丈のシルクグローブ。
先に家庭を持った友人から借りた、ハンカチ。
そして、青いリボンはアンダーへ結んで。
「最高に綺麗な花嫁だよ、ティナ」
「うん……。ありがとう、セシル」
僕の褒め言葉に、はにかみながら微笑んだ新妻の手を取り。
グローブの上から、そっと唇を落とす。

「これから君を、大変な目に遭わせてしまうかもしれない」
ひとりの男であると同時に、一国を預かる為政者である、自分。
その伴侶として、苦楽を共にする事が、どれ程少女に苦難を背負わせるのか。
でも、彼女は求婚の時と同じく、微笑んで。
「あなたと一緒に歩く事ができるのだから、大丈夫よ」
力強く、告げてくれた。

 

僕はティナの腕を自分に絡ませて、微笑みかける。
「……さあ、行こうか、王妃」
「ええ、陛下」
歩むのは、僕らの、始まりの一歩。

言い伝えのままに、どうぞ、君を幸せに。

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