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ティナと同い年ですが、彼も色々苦労してますね。
好きキャラのはずなのに、格好良く書いてやれない管理人です。すみません。
5.病人なのに
「大人しく寝てろ」と全員から釘を刺されても。
気になってしまう事は、あるわけで。
*
例えば夕飯の準備、とか明日の食材の調達、とか。
別に無理していたつもりはなかったが、それでもどこか、無理していたらしく。
薪割り途中に意識が飛んで倒れたという俺の、第一発見者となったのは。
「……あんたらしいといえばそうだが、もっと周囲を頼れ」
今ベッド際で椅子に腰掛け、看病兼監視役を引き受けている、クラウド。
「返す言葉もないな……はは」
「そんなものは無用だ。今は大人しく寝てろ」
心配の色を滲ませた瞳で睨まれつつ、ぴしゃりと言われ、押し黙るしかない。
(それにしても、静かだな)
寡黙なクラウドと俺の2人きりの室内は物音もせず、扉越しにも普段より音がしない。
「静かだな」
「ウォーリアが『騒ぐな』と一喝した」
「……そうか」
クラウドの答えに納得し、溜息をつくと、クラウドも同様の行動。
それから、苦笑い。
「あんたもあんただが、ティナもティナだ」
「?ティナが、どうかしたのか」
「あんたが倒れたと聞いて、少々興奮してな。セシルが宥めて、漸く落ち着いた」
今あんた用の食事の準備中らしい、と言い添えられて、自然と顔が赤らむ。
「嬉しいか?独占できて」
「……意地が悪いぞ」
「素直になった方がいい。あんたはまだ、それが許される年齢だ」
俺のように捻くれるな、と意地悪くクラウドが笑ったところで、扉をノックする音。
そして、ティナの声。
「あの、クラウド、いいかしら?」
「問題ない。今開ける」
クラウドは何の躊躇いもなく扉を開けて、ティナに小声で何か囁き、出て行って。
入れ替わりに入って来たティナは、さっきまでクラウドが掛けていた椅子に腰掛けると、俺の顔を覗き込んだ。
「フリオニール。もう、無理しないでね」
「……はい」
気遣わしげなティナの表情に、否と言えるはずもなく。
俺は素直に頷いて、無器用に微笑むだけだった。
*
今日は、病人らしく、看病されよう。
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二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。