[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
真面目にお引越しの可能性が高いです、がまだ未定。
綺麗に流れていく可能性も、また高いのが現状。
明日には正式にお知らせできるかと。
さて、昨日から唐突にスタートしているアンケートですが、なかなか面白い状況です<管理人的に
「結果」をクリックしていただければ見ていただけると思いますが、正直予想外な印象です。
我が家で書いている彼らについては、各々の魅力を引き出せていない管理人の筆力不足が大変申し訳ない限りですが。
が、頑張ります。
ちなみに、今回はちゃんと8×6です。きちんと仲良し(笑)です。
水が、心地良い。
全身を離れることなく、温度を奪い去るように取り巻くのに。
それでいて、安らぎを感じるのは、何故?
触覚で感じられない温かさを、覚えるのは、何故?
(……不思議……)
閉じていた瞼を開くと、ガラス越しの闇。
耳に届く音もなく、鮮やかな色もなく。
それでいて、不思議に心安らぐ感覚になれるのは。
*
(……そろそろ、出ないと)
時間の感覚を失った意識を、ゆっくりと浮上に向ける。
冷たい泉の水の中、上に近付くに従って色を見せる視界。
そして、上からの光を受けて硝子の如く輝く水面。
ぱしゃり。
派手な水音を立てないように、水面から顔を出した。
「ティナ」
「え?」
不意に耳へ届いた声に、振り返ると。
絵に描いたような無表情で、こちらをじっと見ていた人の姿があった。
「スコール。待っていてくれたの?」
尋ねてみると、無言で頷いて見せるから。
「まあ……。ごめんなさい、心配をかけてしまったのね」
彼一人にだけ告げて、しばしの感覚に酔いしれていたのだけれど。
思いのほか、この人に心配をかけていたのか。
今出る、と慌て気味に声をかけ、岸に手をかけようとすると。
「待て!」
珍しく焦った調子の、スコールの声。
「……俺が死角へ移動する。それまで待て」
「?ええ、わかったわ」
迅速に茂みを掻き分け距離を置くスコールの背中に、私は頷いた。
スコールの距離が開いたのを確認してから、改めて岸に手をかけ、泉から上がる。
途端に空気が私を取り巻き、奪われていた熱を戻してくれるような感覚。
本来ならば、もう少しこの感覚に身を委ねていたくも思うが。
今は彼を待たせているから、タオルで簡単に身を拭う。
着替えの衣装を手早く身に着け、彼が去った方向へ声をかけた。
「ごめんなさい、スコール、待たせてしまって。もう着替えたわ」
するとスコールは、通常どおりの冷静な表情のまま戻ってきて、私の目の前に立つ。
彼の大きな節くれだった手が、まだ結う前の私の髪に触れ、長い指を絡めて弄び始めた。
その瞳には、どこか普段と違う光が宿っているような気がして。
「あの、スコール?」
「何だ」
「何、してるの?」
「……戯れ、とでも言えばいいか?」
彼は唐突に指を外すと、次に私の頬に触れ、表情を少しだけ和らげる。
「安心した」
スコールの瞳の思いがけない優しさと、彼の言葉の意味を図りかねて、私は首を傾げる。
「え」
「姿が見えなくて、心配した。前と同じだろうとは思っていたが」
確かに、以前も長くこうして水浴びをしていて、仲間たちに心配をかけてしまった経験がある。
彼は冷静に状況判断を行って、慌てることなく待っていてくれたのだろうけれど。
「……ごめんなさい」
「いや。問題ない」
私の謝罪に、彼は極僅かに、だけど綺麗に笑いかけてから、私をぐっと引き寄せて。
重い銃剣を軽々と扱う逞しい両腕で、しっかりと包み込んだ。
押し付けられた彼の胸から、規則正しい鼓動が届いて、安堵感を覚える。
「まだ身体が冷えている。戻ろう、火にあたるといい」
私の額に軽く口付けて、スコールが囁く声。
彼の唇の温度が感じられて、自分の身体もじんわり熱を帯びる。
この空間が、無性に心地良く感じられて。
「……もう少しだけ、こうしていてはいけないかしら」
日頃は言わない我侭が、口をついた。
一瞬の沈黙の後、スコールがゆっくりと息を吐いて。
「了解」
囁いた声の熱さと、強くなった腕の力は、夢ではなくて。
私は、幸福を得た。
*
きっと水が好きなのは、貴方に似ているから。
密やかに包み込み、他では得られない安らぎをくれるから。
このまま、共に溶けてしまいたいと、思った。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。