勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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季節柄(苦笑)のバレンタインネタを。
それにしてもキャラクターを今ひとつ掴みきれてない。
少女については昔から書き続けてる分、これまたキャラクターが固定されているので大変なのですが。
それにしてもキャラクターを今ひとつ掴みきれてない。
少女については昔から書き続けてる分、これまたキャラクターが固定されているので大変なのですが。
ありがとう、の気持ちを。
少しでも、届けたいから。
『たくさんの感謝、ひとつだけの特別。』
なぜかこの世界でも手に入った材料と、前の世界での僅かな記憶を頼りに、孤軍奮闘して。
無事完成できたのは、モブリズでも好評だったチョコレートクッキー。
その中の少しだけ─ひとり分だけ─が、ビターテイスト。
頭に思い描いていたのは、いつも静かに背を押してくれる、彼の事で。
(受け取ってくれると、いいな)
祈るような気持ちで、ラッピング。
翌朝。
前日から降り積もった雪のせいか、空気がひんやりしていて。
前の世界の、ナルシェの空を思い出す。
吐く息の白さを目で確かめて、空を見上げて、悪しき気配がない事も確認して。
大きく背伸びをして、両手を思い切り伸ばす。
そんな薄着で寒くないのか、と仲間に尋ねられるけれど、実は快適そのもので。
恐らくは、幻獣である父親の血のためか、寒暖への対応力が人間とは違うのだろうと予測していた。
自分にとっては、忌々しいといえるような現実ではあるが。
朝早めに起き出して、同じように早起きする仲間たちを捕まえては、クッキーを渡す。
皆最初は目を丸くして、それからとても丁寧な感謝の言葉を返してくれた。
気を遣ってくれているのだろうけれど、素敵な笑顔にたくさん会えることは、自分にとっても喜びで。
自然に顔が綻んで、笑顔を形作れるようになっている事を知る。
──そして。
気がつけば、渡す相手は、最後のひとり。
「あの、クラウド」
「どうした?」
早朝から皆と別行動で周囲の探索に出ていたクラウドが、戻って来たのはかなり遅い頃で。
出迎えた私は、今しかないと思って切り出す。
予想していた事ではあるが、彼は探索から戻ったばかりで空腹を抱えているはずなのに、焦らせたりしない。
いつものように、じっと話に耳を傾けてくれていた。
そんな彼の態度に後押しされるかのように、私は後手に隠していた箱を出す。
「……いつも、ありがとう、クラウド。私を助けてくれて」
「俺に、か?」
「うん。あの、受け取って、貰える?」
恐る恐る差し出した、他の皆とはちょっと違う箱を。
彼は本当に、ほんの少しだけ口元を綻ばせてから、自分に引き寄せてくれた。
「ティナ」
「ありがとう」
厳しさすら漂わせる彼の青い瞳が、今日は何故かとても優しい色をしていて。
私は、笑顔になれた。
少しでも、届けたいから。
『たくさんの感謝、ひとつだけの特別。』
なぜかこの世界でも手に入った材料と、前の世界での僅かな記憶を頼りに、孤軍奮闘して。
無事完成できたのは、モブリズでも好評だったチョコレートクッキー。
その中の少しだけ─ひとり分だけ─が、ビターテイスト。
頭に思い描いていたのは、いつも静かに背を押してくれる、彼の事で。
(受け取ってくれると、いいな)
祈るような気持ちで、ラッピング。
翌朝。
前日から降り積もった雪のせいか、空気がひんやりしていて。
前の世界の、ナルシェの空を思い出す。
吐く息の白さを目で確かめて、空を見上げて、悪しき気配がない事も確認して。
大きく背伸びをして、両手を思い切り伸ばす。
そんな薄着で寒くないのか、と仲間に尋ねられるけれど、実は快適そのもので。
恐らくは、幻獣である父親の血のためか、寒暖への対応力が人間とは違うのだろうと予測していた。
自分にとっては、忌々しいといえるような現実ではあるが。
朝早めに起き出して、同じように早起きする仲間たちを捕まえては、クッキーを渡す。
皆最初は目を丸くして、それからとても丁寧な感謝の言葉を返してくれた。
気を遣ってくれているのだろうけれど、素敵な笑顔にたくさん会えることは、自分にとっても喜びで。
自然に顔が綻んで、笑顔を形作れるようになっている事を知る。
──そして。
気がつけば、渡す相手は、最後のひとり。
「あの、クラウド」
「どうした?」
早朝から皆と別行動で周囲の探索に出ていたクラウドが、戻って来たのはかなり遅い頃で。
出迎えた私は、今しかないと思って切り出す。
予想していた事ではあるが、彼は探索から戻ったばかりで空腹を抱えているはずなのに、焦らせたりしない。
いつものように、じっと話に耳を傾けてくれていた。
そんな彼の態度に後押しされるかのように、私は後手に隠していた箱を出す。
「……いつも、ありがとう、クラウド。私を助けてくれて」
「俺に、か?」
「うん。あの、受け取って、貰える?」
恐る恐る差し出した、他の皆とはちょっと違う箱を。
彼は本当に、ほんの少しだけ口元を綻ばせてから、自分に引き寄せてくれた。
「ティナ」
「ありがとう」
厳しさすら漂わせる彼の青い瞳が、今日は何故かとても優しい色をしていて。
私は、笑顔になれた。
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女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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