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オニオンナイトは、背伸びする印象があります。
下手な大人よりも博識だから、花言葉だって知っていそうです。
大人のような気遣いを心がけて、気障っぽい行動に出たらどうだろう?と思って書いてみました。
紅い花が、嫌いだと言っていた。
*
色とりどりの、大輪の薔薇が咲き誇る場所で。
僕は、悩む。
「……綺麗だし、よく似合うんだけどなあ」
偶然に見つけたのは、見事に咲き誇る真紅の薔薇。
でも、彼女は赤を嫌う。
何故?と尋ねたら、とても暗い表情をさせてしまって。
更に彼女の答えを聞いて、心から己の失言を悔いた。
『……ごめんなさい。赤は、嫌いなの。血に染まった自分のようだから』
忌まわしい、と言葉で言うのは容易いけれど。
意思を奪われ操られて、意に染まぬ破壊と殺戮だけを繰り返していた彼女の過去。
断片的な、破壊の記憶は、今もティナを苦しめ続けていて。
(……酷い事するよな)
強過ぎる力を求め、道を誤った生命の末路。
元の世界での戦いで、その愚かさを知った自分。
魔王という名の操り人形として、散った命を思い出す。
(あんな奴が、どこにでもいる。だからティナのような、犠牲者が生み出される……ずっと)
忘れてはいけない。
苦しめられる人の涙を、哀れな敗者の姿を。
でも、いつまでも背負っている必要は、あるのか。
(……ティナには、気付いて欲しいよ……)
自己の存在すら否定してしまう彼女に、人は生きろと願っていると。
きっと彼女の元の世界の仲間だって、そうであっただろうと。
そして今、彼女を仲間と認めている皆が、願っていると。
「………………よし」
僕は思いきって、真紅の薔薇を手折る。
それから、近くに咲いていた純白の薔薇も。
どちらも丁寧に棘を取って、右手に持って歩き始める。
ティナに、教えてあげるために。
*
紅い薔薇に、白い薔薇を添えて。
意味は『温かい心』。
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二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。