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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/11/22 (Fri) 06:18
Posted by シスターM
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えー、一応無事にクラティナメイツ原稿提出ができた管理人です、こんばんは。
早速ですが、モニカ様の選択式御題様から拝借したお題「葬-funeral」、まだ悪あがきしてます。
全員分を書くのが目標ですが、いつになるやら(汗)。

なお、この文章は管理人にしては大変珍しく死ネタになりました。
苦手な方は、閲覧なさいませんようご注意申し上げます。

 

鳥葬(1+6 1視点)※死ネタ


少女は、笑った。

 


   *


敵として相対するには、あまりに華奢で儚げな。
されど強大な魔力を有した、道化の忠実なる傀儡。
不気味に煌く石を頂くサークレットが、怪しく光る。

「くっ!」

鳥のように空を自在に舞い、こちらを感情のない瞳で見つめ。
白く小さな手から生み出される、超高温の炎の球を、すんでの所で交わす。
されど左腕に感じる、痺れにも似た激痛。

(火傷を負ったか……仕方ない)

渾身の力を振り絞り、愛用の太刀で、真正面から切りつけた。

「きゃあああああ!」

悲鳴を上げて、鳥は墜ちた。

 


(致命傷、か)

一瞥しただけで判る程の、出血。
少女の生命が、今にも尽きようとしていた。
背を向けて立ち去ろうとした私の背に、かけられる、声。

「……ま、って」

振り返ると、少女は白い手を微かに持ち上げ。
最後の力を振り絞って、淡い緑色を帯びた光を生み出して。
私の左腕を、やわらかく包んだ。

「な!?」

淡き輝きに溶けるように、痛みが消えていく。
恐らくは、強力な治癒呪文。
これ程の力を、己に使わず、敵である私に。

何故。

「……あ……」

少女の声は、もう聞こえず。
口元を微かに緩めたまま、目を閉じた。

 


(……なぜ……)

何故少女が、カオス側で戦っているのか。
何故少女は、最期に自分を助けたのか。

最早それは、永遠に知る事のない、疑問。

胸をちりりと焦がす痛みを、自覚しつつも。
私は今度こそ少女に背を向け、仲間の待つ地を目差した。


   *


鳥はもう、鳴かない。

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シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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