[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
漸く現代パラレル的な10×6をアップです…。と、とろい(汗)
うまくキャラが動いてくれないのには参りました。って、結局は私の文章力のなさですが(爆)
このお話は、現代パラレル設定に基づいておりますので、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
毎週火曜の、癒され時間。
目下、俺の生き甲斐。
『イチオシ店のあの子と、俺。』
毎朝のロードワークをやってる中、どうしてもチェックするのはルート周辺の店。
特に好物の肉料理と甘い物に関しちゃ、俺のセンサーはやたらと敏感。
お、ここの店新メニュー出したんだ、とか。
あれ、もしかしてこの店オーナー替わった?とか。
ガッコでの勉強はろくに覚えちゃいないけど、そういうモノはきっちり記憶。
んで、ティナの店を見つけたのも、このロードワーク中。
ルート沿いにあった古い喫茶店が店を畳んで、間もなく始まった改装工事に。
(お、もしや別の店が入るとか?食い物系だったらイイっスねー)
店がハッキリするまでは注意しておこう、なんて勝手に決定。
しかし外観が出来上がっていくに連れ、どうやらケーキショップのようで。
俺は心の中で、密かに拍手喝采。
(やりぃ、スイーツ食えるっス!とりあえず店が開いたら来るの、決まりっ!)
またもや心の中にて、勝手にそんな予定を組んだ。
そんで、トレーニングの予定やら飯のカロリーやらを、アーロンと調整。
プロの格闘家として、無制限にドカ食いばっかりしてるようじゃダメだから。
ただそんな事をしてる時、やたら高い確率で親父の参加も決定しちまうので。
「お前ら、決して店に迷惑をかけないように、静かに食えよ」
アーロンが事前にきつく俺らを指導するってのも、お決まりだった。
スケジュール調整をして初来店できたのが、4月半ばの火曜日の午後。
「いらっしゃいませ!」
店の扉を開ける前から漂ってた甘い香りが、中に入ると一層強くなって。
目の前のショーケースには、芸術品のように綺麗なケーキがぎっしり。
「超美味そう!」
「おお、こりゃマジで美味そうじゃねえか!オイ」
「……2人とも奥へ座って待ってろ……迷惑だ」
アーロンの指示に従い、俺は親父と一緒に奥のボックスを占領した。
改めて見回すと、以前の薄暗い雰囲気は一掃されて、しかも落ち着いた雰囲気で。
こういう雰囲気やさっきのケーキの外見からも、早くも期待が高まってしまう。
やがてアーロンも戻って来てから待つことしばし、俺たちの前には「お待たせいたしました」と柔らかい声。
見ると、そこには。
「大変お待たせして、申し訳ありませんでした」
ワゴンをゆっくり押して来てくれた、超美人な店員さんの笑顔があった。
(……うおわぁ、超カワイイっス!!)
さっきはケーキに気を取られてたけど、今度は彼女もばっちりチェック。
ふわふわした金髪のポニーテールに、真っ白い肌に、綺麗な紫系の色の瞳。
更にスタイルも抜群で、声まで超可愛らしいときたら、条件整い過ぎだと思う。
白ブラウスに紺のロングスカート、フリルがついたサロンエプロン姿のその子は。
手際良く俺と親父のために、全種類のケーキを載せたトレイを2つ置く。
それからアーロンには、コーヒーとクッキーの入った小皿を置いて去って行った。
ごゆっくりどうぞ、と最後に見せてくれた笑顔も可愛くて、立ち去る姿を目で追っかけていると。
「ほら、早く食え、お前たち」
アーロンの声に我に返って、親父もかよ!と自分の事を棚に上げて、毒づいてみる。
だがしかし、どう考えたって超美味そうなケーキをまずは、味わいたくて。
「「いっただきまーす!」」
不本意ながら声がハモった件は水に流し、俺たちは大量のケーキを食べ始めた。
「うっめー!」
「いやー、マジで美味い!」
「静かに食え……」
俺らの感激を余所に、アーロンはひとり静かにコーヒーを飲んでいる。
でも……あれ?と俺は首を傾げる。
アーロンは昔からやたらコーヒーに五月蝿くて、不味いと一口しか口をつけない人間なのに。
「アーロン、そのコーヒー、もしかして美味いの?」
「……うむ。かなりいい味だ」
満足げにまた一口コーヒーを啜り、アーロンは頷いて。
いい店に巡り会えて何よりだったな、と少しだけ口元を綻ばせた。
徒歩での帰途時、会計を済ませてから合流したアーロンは、ふむ、と漏らす。
「まだ開店後間もないそうだが、いい店だ。気遣いもある」
そう言って、さっき店で貰って来たらしい何かの資料を示した。
「なんだ、それ?」
首を傾げる親父へ、アーロンがふっと笑う。
「全メニューのカロリー表、だそうだ。もし問い合わせがあったらと、店に出す全てのメニューのカロリーを纏めてあるそうだ。驚いた」
「へぇー……そりゃ助かるっス!」
「全くだ。格闘家にとって食事の管理は大事だからな。俺も気に入ったぞ、ティーダ」
それからアーロンは、一言。
「応対してくれたあの子も、いい子のようだしな。見た目もお前の好みだろうし、楽しみが増えて良かったな」
「ぶっ!?」
「おいおいマジか?ちぇ、ガキがいっちょ前に色気づいてよぉ」
うっかり一目惚れを指摘されてうろたえる俺に、親父が突っ込みを入れて来るが。
「ジェクト、お前の好みと同じだろうが」
「うっ……」
アーロンに更に指摘をされて、同じように絶句した。
そんな経緯で通い始めた、今俺のイチオシしてるケーキショップ。
色んな場所で勝手に宣伝してたけど、本当にここのケーキは世界一、だと思う。
更に俺の今一番の癒しスポットとなってる理由が、勿論店員やってるティナで。
「まあ、ティーダ、いらっしゃいませ。今日は何にしましょうか?」
春の日溜まりみたいな笑顔と優しい声が、ハードなトレーニング後の何よりの癒し。
んで、いつもの俺ならショーケースで新作チェック、なんだけど。
今日の俺は、一味違っていたりする。
「……あのさ、ティナ!」
「はい?」
優しい声で聞き返し、首を傾げる仕草がもう、超反則級な可愛さで。
あーもう最高っ!と俺は内心叫びたくなるのを堪えつつ。
ずらりとケーキが並んだカウンターの上へ、大事に持って来たチケットを置いた。
「ティーダ、これは?」
「都合聞かずにゴメン!でも良かったらどうかな、って思って」
今女の子の間で人気だっていう話の恋愛映画のチケットは、今日に日時指定済み。
彼女が仕事を終えるのが午後5時だって聞いてたから、指定時間は午後5時半。
「その、映画の後都合良ければさ、飯ぐらい行きたいなって。あ、でも勿論9時までに
は送って行くっスよ!」
俺は慌ててまくし立ててから、再度彼女へ質問してみる。
「……どうっスか?」
ティナはカウンター上のチケットを、じっと見詰めて動かない。
考え込んでいるのか、既に答えは決まってるのか、見てるだけじゃわからなくて。
普通俺なら相手に答えを急かしてるけど、さすがに相手がティナなら、別。
不安だけれど相手を見詰め、待ってる事しかできない。
そしてほんの少し、ただ俺にとってはやたらと長く感じられた時間が経過して。
「わかったわ、ティーダ」
「え?」
間抜けな声を上げてしまった俺に、ティナはにっこりと笑って。
「映画館の前で待ち合わせで、いいのかしら?」
*
───この日、俺は。
癒される時間の延長を、見事勝ち取った。
ああ、でも最終目標は、勿論。
この時間を『生きてる限りずっと』にする事。
勝負は、これからだ。
アーロンさんの言葉、すごくカッコ良かったです。
ティーダやジェクトさんと違って、冷静なんですね彼は。
私だったら彼に「少しはアーロンさんを見習え!」って言いたいですね(笑)
引き続き読みに来ますので、頑張って下さい。
ティーダやジェクトにはどうやっても真似できない格好の良さ、を表現できればいいな、と思っております。
勿論彼らも素敵なところを沢山持ってるんですけどね!
その辺をもっとうまく書けるようになりたいものです。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。