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来週行くらしいのですが…私ヱ△ァが観たいなあ、とかなり残念(涙)。
ま、それはさておき。
本日は一応『父の日』ということで、それにちなんだ少女の本編的小噺をひとつ。
実父との絡み、書くのは嫌いじゃありません。
一応崩壊後をイメージしてみてますが、伝わらない感満載で申し訳ありません(涙)。
触れ合うことは、できないけれど。
『Dear Father』
目を開けて体を起こし、窓の外を眺める。
あの日から黄昏た空に変化はなく、大地の力は日々失われつつあって。
それでもまだ、望みは捨てないから。
「……おはよう、お父さん」
寝台の傍らに置いた魔石に声をかけると、きらりと一度輝きを増して。
それが、お父さんの言葉。
「あのね」
私は魔石を掌に載せ、膝の上に置いてから。
ゆっくりと、口を開いた。
「夢を見たのよ」
いつの頃かも、わからない。
でも父は確かに体を持っていて、母も確かにそこにいて。
ふたりは寄り添い、笑顔で語らっていた。
『まあ、ティナが目を開けたわ』
『本当だ。とても綺麗な瞳をしている』
慈しみ深い笑みの母と、ぎこちない手つきで頭を撫でてくれた父。
温かくて嬉しくて、気持ちが綻ぶ。
『見て頂戴、マディン。ティナがとても幸せそうに、笑っているの』
『……素晴らしい笑顔だ。君と同じぐらい綺麗な、いい笑顔だよ』
『マディンったら!ティナの方が可愛らしいに決まっているわ、私たちの子どもなのだから』
頬を染め、笑う母。
穏やかに母を見詰め、労わる父。
ひと時だけの、時間。
「……お父さんの記憶に、引き寄せられたのね、きっと」
私の言葉に、父の魔石は光を放つ事で答える。
伝わるのは労わりと、愛情。
「あのね、お父さん。私、嬉しいの」
自分の気持ちを伝えるのに相応しい言葉を、選びながら話す。
「だって、お父さんとお母さんは、お互いも、私の事も愛してくれた。それを理解できるから、嬉しい」
まだ少ない語彙から選び取った言葉では、あったけれど。
それでも膝の上の魔石は、輝きを強めてくれて。
嬉しくなって、表情が緩んだ。
*
「お父さん、ありがとう」。
この世に私を誕生させてくれて、そして愛してくれて。
本当に、ありがとう。
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二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。