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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/11/21 (Thu) 23:57
Posted by シスターM
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恋花(こいはな)様から拝借したお題に挑戦してみました。
ただ、拝借したお題が「色彩お題」であるにも拘らず、全くの別物が出来上がってしまったところが…。
管理人の至らなさ故、どうぞ皆様ご容赦を。

大変わかりにくい文章なのですが、カップリング要素は大変薄味です。
1様に対する人物評、とでも申しましょうか。
本当に素敵なお題を台無しにしてしまった感が強いのですが…申し訳ないです。

きっと、どんな闇の中でも。
魚は、染まることなく。


   *


眩しいぐらいだ、と思う。
抜き身の刃のような危うさすら孕んだ、迷いなき精神。
自らの全てを失った状態で、何故。
「光は我等と共にある。ただ、それだけでいい」
尋ねればいつも、笑う。
その穏やかな笑みは、柱の神にも似て。
全てを覚っているかのような、人間離れした空気さえ醸し出す。
不思議な、人間。

「不思議なひとね」
ティナは言う。
「自分の事がわからないのは、とても不安な状態のはずなのに。彼には、迷いがないもの」
「そうだな」
「私には得られなかった、強さだわ」
苦いものが混じる口調と寂しげな笑みは、かつての自分を重ね合わせているからか。
それは人として、当然の揺れの筈なのに。
「誰もがあいつのようになれる訳じゃない。あんたは、それでいいんだ」
「……うん。ありがとう、クラウド」
俺の言葉で微かにティナの表情が華やいだ事を、嬉しく感じる。

ティナが去ってから、視線を戻すと、目が合った。
「何だ」
「君は、優しいのだな」
「は?」
あまりにも予想外な言葉をかけられ、目を丸くすると。
「ティナはとても強いが、脆い。だから優しい君を選ぶのだろうな」
やたらと抽象的な言葉を並べ、笑うものだから。
「あいつは、あんたの事を羨ましいと思っているぞ」
そう言ってやると、目を見開いて。
次に、笑みを零した。

その笑みは、不思議に苦い。

「ウォーリア……?」
「私とて、悩んでいるよ。何故全てを失っているのかすら、わからないのだから」
しかし、と言い置いて。
「どんな暗闇であったとしても、歩みを止める訳にも行かないだろう?戦士として、選ばれてしまったのならば」
「……ああ、そうだな」
俺が頷くと、あいつはやはり、笑って。
「やはり君は、優しい男だな」
納得したように、繰り返した。


   *


どんな闇でも、泳ぎ続ける魚のように。
あの男は止まれない、真実を掴み取るまで。

それは決して、強さなどではなく。
 




(お題配布元:恋花─こいはな─様) 

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シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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