[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただ、拝借したお題が「色彩お題」であるにも拘らず、全くの別物が出来上がってしまったところが…。
管理人の至らなさ故、どうぞ皆様ご容赦を。
大変わかりにくい文章なのですが、カップリング要素は大変薄味です。
1様に対する人物評、とでも申しましょうか。
本当に素敵なお題を台無しにしてしまった感が強いのですが…申し訳ないです。
きっと、どんな闇の中でも。
魚は、染まることなく。
*
眩しいぐらいだ、と思う。
抜き身の刃のような危うさすら孕んだ、迷いなき精神。
自らの全てを失った状態で、何故。
「光は我等と共にある。ただ、それだけでいい」
尋ねればいつも、笑う。
その穏やかな笑みは、柱の神にも似て。
全てを覚っているかのような、人間離れした空気さえ醸し出す。
不思議な、人間。
「不思議なひとね」
ティナは言う。
「自分の事がわからないのは、とても不安な状態のはずなのに。彼には、迷いがないもの」
「そうだな」
「私には得られなかった、強さだわ」
苦いものが混じる口調と寂しげな笑みは、かつての自分を重ね合わせているからか。
それは人として、当然の揺れの筈なのに。
「誰もがあいつのようになれる訳じゃない。あんたは、それでいいんだ」
「……うん。ありがとう、クラウド」
俺の言葉で微かにティナの表情が華やいだ事を、嬉しく感じる。
ティナが去ってから、視線を戻すと、目が合った。
「何だ」
「君は、優しいのだな」
「は?」
あまりにも予想外な言葉をかけられ、目を丸くすると。
「ティナはとても強いが、脆い。だから優しい君を選ぶのだろうな」
やたらと抽象的な言葉を並べ、笑うものだから。
「あいつは、あんたの事を羨ましいと思っているぞ」
そう言ってやると、目を見開いて。
次に、笑みを零した。
その笑みは、不思議に苦い。
「ウォーリア……?」
「私とて、悩んでいるよ。何故全てを失っているのかすら、わからないのだから」
しかし、と言い置いて。
「どんな暗闇であったとしても、歩みを止める訳にも行かないだろう?戦士として、選ばれてしまったのならば」
「……ああ、そうだな」
俺が頷くと、あいつはやはり、笑って。
「やはり君は、優しい男だな」
納得したように、繰り返した。
*
どんな闇でも、泳ぎ続ける魚のように。
あの男は止まれない、真実を掴み取るまで。
それは決して、強さなどではなく。
(お題配布元:恋花─こいはな─様)
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。