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勢いだけでとりあえず開設した二次創作保管庫です。「二次創作」をご存知ない・嫌悪を覚える方は閲覧をご遠慮ください。DDFF及びFF6にて魔導の少女を溺愛する駄文を羅列いたします。
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2024/11/22 (Fri) 20:59
Posted by シスターM
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勝手にティナ受け強化中+現代パラレルぶっちゃけ中、第二段<長過ぎ
日付が変わってたのと、午前2時からサーバーメンテだという事で、さっさとアップして逃げます。

本作は現代パラレル設定となっております。
苦手なお客様は、閲覧をご遠慮願います。

学校帰りにショーウィンドゥを覗き込むのが、私の、日課。


『お花屋さんとわたし。』


「こんにちは」
「あ、いらっしゃいティナ。今日は何を買いに来たの?」
声をかけた私に、にこやかな笑顔を見せてくれたのは、フリオニール。
豊富なお花の知識と、人好きのする笑顔の温かさが持ち味の、お店の看板息子さん。
「あのねフリオニール、今日は相談があるの」
「そうか。じゃ、ちょっとここを片づけるまで、待っててくれよな」
彼がそう言って示してくれたベンチへ、大人しく腰掛けて、彼の背中を見守る。
高校を卒業してすぐ、ご両親と一緒にこのお仕事を始めた彼。
実際には中学生の時からお店をしっかり手伝っていて、驚く程物知りで。
私が今学校で所属している園芸部の、良き相談相手になってくれる頼もしいOB。
最近は、仕事の役に立つように、とフラワーアレンジメントの勉強も始めているそうで。
多忙な筈なのに、いつも笑顔で応対してくれる。
(大変そう……)
フリオニールのお家でやってるお花屋さんは、近くに大きな病院もあるせいか、繁盛しているけれど。
その分配達なんかのお仕事も多くて、彼はいつでも忙しそう。
とかく外見のイメージと違って、お花屋さんのお仕事は色々と大変で、しかも肉体労働で。
一見長身で細身な彼が、思った以上に逞しい筋肉質の身体をしているのにも、納得。

ぼんやりとそんな事を考えつつ、彼の長い髪が揺れるのを追いかけていると。
「よし!さてと、お待たせ、ティナ」
彼は声を張り上げてから、私にすいっとカップを差し出した。
「え?」
「喉乾いただろ?ごめんな、待たせちゃって」
カップの中身は、薔薇の花弁が浮かんだローズティーで、ふんわりと甘い香り。
「ありがとう」
笑顔で受け取り中身を口に含むと、優しい甘みが広がった。
そんな私を見届けて、笑みを浮かべたフリオニールが、首を傾げる。
「で、何かトラブルでもあったか?確か今年は簡単な花を選んだ筈だよな」
彼の言う事はもっともで、今年の園芸部の花壇に植えたお花は、彼が推奨してくれた栽培方法が簡単なもの。
実際に、そのお花たちには何のトラブルもないのだけれど。
「ええ、ここで買ったお花は全部元気なの。そうじゃなくてね、1年生から相談を受けて」
「何?」
「お家で育ててたエーデルワイスを、学校でも植えたい、って言うのよ」
「へえ……エーデルワイスか」
フリオニールはしばし考え込んでから、口を開く。
「まあ、温室と花壇を避ければ何とかなるだろう。日陰で鉢植えすれば大丈夫だと思うぞ」
「本当?」
「ああ。花壇はやめとけよ、気温が上がり過ぎて花に悪い。素焼きの鉢ならいける筈だ」
あとは虫がつきやすいから殺虫と……と呟きながら、彼は手元の紙に素早くペンを走らせて。
「よし!ティナ、これ渡しておくよ」
見ると、メモ一面に几帳面な彼の字がびっしりと書かれていた。
「この点に注意して育てれば、問題ないと思う。何かあれば呼んでくれ、俺も暇を見て学校に行くから」
「ありがとう、フリオニール。いつもごめんなさい」
「いいって、いいって。学校の花が綺麗に咲いてるのを見るの、俺も楽しみなんだからさ」
だから、気にするなよ?と笑う彼の優しさが、いつも嬉しい。

「ねえ、フリオニール」
「ん?」
私は以前から考えていた事を、口に出す。
「あのね、まだ先の話なんだけど。夏休み、お店のお手伝い、させてもらってもいい?」
「え?」
彼は私の言葉に、目を瞬かせてから。
「そりゃティナだったら、俺も両親も大歓迎だけど。でもティナ、今年3年生だろ。勉強大丈夫か?」
一応世間的には受験生である、私を気遣ってくれるのが、嬉しい。
でも、私は一応これでもそこそこ成績は良くて、推薦入学のお話もいただいているから。
「勉強はもちろんするわ。でも、お手伝いさせてもらいたいの。駄目かな?」
真剣に彼を見つめ、繰り返してみると、彼は頬を微かに赤らめて。
ややこちらから視線を逸らして答えるのは、昔から女性に弱いらしい、彼ならでは。
「わ、わかった、俺も親父に話しておくから。でもティナ、本当に無理はするなよ?」
「ええ。ありがとう!フリオニール」
優しい彼の言葉に、私はきっと、満面の笑みで答えられたと思う。


   *


学校帰りに、毎日貴方を眺めるのが、私の日課。
でも貴方、気付いてないでしょ?

だから、そろそろ教えたいの。

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プロフィール
HN:
シスターM
性別:
女性
自己紹介:
とうとう40代になった専業主婦。
二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。
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