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曖昧な記憶に基づいた創作につき、公式データ及び皆様のご記憶とは合致しない部分があると思います。
その際はご指摘いただけると、大変有難いです。
──世界は広い。
そんな当たり前の事を、改めて思う。
*
きっかけは、ルーネス(=オニオンナイト)の一言だった。
「ねえ、バッツ」
「ん?何だよ」
「バッツってさあ、チョコボと一緒に旅してたんだろ?凄いな」
その発言には、ルーネスによく見られるような人を子馬鹿にしたような口調はなく。
素直に感心しているように、見て取れた。
「そうかあ?だってチョコボってすごく頭いいしさ、世話って言ってもそんなには」
「そりゃそうだけどね。あんな大きな鳥、よく1人で面倒見てたよね」
「「「……え?」」」
バッツだけではなく、その場に居合わせた俺とティナまで思わず疑問符。
すると、俺たちのそんな反応を見て、ルーネスが更に驚いた。
「あれ?何で皆、驚くの」
「だってルーネス、チョコボっていや確かに、人乗せて走れるサイズだから大型だけどさあ、それ程世話が大変とかって程のでかさじゃないだろ?」
バッツの言葉に、俺とティナが頷いて。
その言葉に目を丸くしたのは、ルーネス。
続いて飛び出した発言が、俺たち3人を硬直させた。
「えー、だってあの鳥、巨大じゃないか!僕ら4人乗せて走っても余裕でしょ!」
「マジ!?」
「ルーネス、あなたの世界のチョコボって、そんなに大きいの?」
「……意外だな。チョコボの大きさにも違いがあるのか」
俺たちとルーネスとの、見解の相違。
その謎が解明された、瞬間だった。
ならば、とそれぞれの世界で見てきたチョコボについて、話を始める。
「僕の世界のチョコボって、えーと……10mぐらいあった気がするなあ。大人4人乗せて走れるぐらいだから」
「まあ!とっても大きいのね。私の世界のチョコボは、1人乗りだったわよ。色んな街にチョコボ屋さんがあって、お金を払って乗ることができたの」
想像を絶するチョコボの大きさに、ティナが感嘆の声を上げる。
するとバッツも身を乗り出して来た。
「便利そうだなー、それ。俺の世界だとチョコボは森にいてさあ、普通の黄色いのと黒いのがいたよ。んで、黒だと空が飛べたんだよなあ。んでクラウドのトコは?」
「俺の世界は、チョコボを育成してレースに出したりしていたぞ。色や能力も様々だった」
「へえー、凄いね!どんなの?どんなの?教えてよ!」
俺の話に、何故かルーネスが異様に食いついてきた。
知的好奇心旺盛なこの少年の事、異世界の事についても知識を得たいのかもしれない。
俺は順序だてて説明した。
「山チョコボが緑、川チョコボが水色、山と川の交配で誕生する山川チョコボが黒。黒同士の交配で誕生する海チョコボが金色だ。空は飛べなかったがあらゆる地形を走れ、能力の高い金色のチョコボをレースに出走させていた」
「レースかあ。面白そうだね!」
「色々な色があって、能力も違うのね。可愛いでしょうね、そんなにチョコボがいると」
「いいなぁ、俺も一回見てみたいよ、そんな色々なチョコボ」
不思議な事に、ルーネスだけではなくティナやバッツまで、カラフルなチョコボに思いを馳せている。
様々な色のチョコボに慣れ親しんできた俺にとって、それは驚きで。
実際には不可能なのかもしれないが、皆にも見せてやりたい、と心の片隅で思った。
*
そして、これは俺たちの会話を遠くで聞いていた、他の仲間達の話。
「……戦いの最中であるはずだが、平和だな」
「そうですね、チョコボの話なんて。ふふ、久し振りに聞きますよ。フリオニール、君、チョコボ好き?」
ウォーリアの言葉を受けたセシルは穏やかに笑い、フリオニールへ話題を振る。
すると彼は、頬を掻いてから、照れ臭そうに答えた。
「俺は見た事ないんだよ、一箇所だけチョコボの生息してる森があるって聞いたんだけどさ。セシルは?」
「僕は結構利用してたよ、MP回復させてくれる白チョコボっていうのもいたし。可愛いよ、結構」
「……皆の世界にいるものなのか。私の世界では、どうもいなかったような気がするが」
元々記憶がないウォーリアの場合、今それを考えるだけ無駄だとは思うのだが。
セシルもフリオニールも、そんな厳しい指摘などは勿論しない。
「ウォーリア、あなたの世界に戻ってから探してみればいいと思いますよ。もしかしたらいるかもしれません」
「そうだな。ありがとう、フリオニール」
「さあウォーリア、そろそろ明日の予定についての話でもしませんか?」
さり気なく話題を変え、ウォーリアの不毛な思考を断ち切った。
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二次創作歴はオンラインで10年程度。たまに好きジャンルのアンソロ本に寄稿させていただいてました。
此度はソフト未購入なのにムービーと素敵サイト様の作品によって墜落→6キャラ総愛され→本編6カップリングプラス、とブログがおかしな進化中。結局ハード込みでソフトお買い上げ(笑)自プレイはチュートリアルで既に断念気味。